ワイルドハーツ ゲームレビュー 10時間プレイのファーストインプレッション

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ワイルドハーツ / WILD HEARTS』はエレクトロニック・アーツとコーエーテクモが送るハンティングアクションゲームだ。

2023年2月17日発売のこのゲーム、ジャンルはモンスターハンターに代表される所謂狩りゲーだ。巨大な獣を狩り、手に入った素材を使って武器や防具を強化して…という基本的な楽しさはそのままにからくりによる戦場構築などの独自要素を取り入れている。

舞台である和風の世界は開発のコーエーテクモならでは。討鬼伝の頃の開発の経験値はしっかりと活きており精神的続編と言っても良いかもしれない。

本記事ではワイルドハーツのゲーム序盤10時間をプレイした上でのファーストインプレッションレビューだ。購入を迷っている方に一読していただければ幸いだ。

武器種は全部で8種類

古今東西様々な狩りゲーをプレイしてきた人にとって気になるのは武器の種類だろう。
ワイルドハーツに登場する武器種は全部で

  • からくり刀
  • 野太刀
  • 飛燕刀
  • 大筒
  • 変形棍

以上8種類だ。どれも和風の世界観を崩さず世界観にマッチしているのだが、中でも独自性が高く面白い武器は飛燕刀だろう。

飛燕刀は文字通り空中を飛び回りながら戦う軽量武器だ。戦場を縦横無尽に飛び回り空中戦を挑むことが出来るのは非常に楽しい。コーエーテクモは以前進撃の巨人のゲームを開発していたが、その時の立体機動装置の経験がそのまま活きている。討鬼伝で鎖鎌を使っていた人にとっても馴染みやすいかもしれない。

もちろん飛燕刀以外の武器もそれぞれの個性があり、プレイフィールもまったくの別物だった。このタイプのゲームは強い・弱いよりも自分のプレイスタイルにあったものを探すのが大事。武器種8種類はその選択肢としては十分すぎる数だろう。

仁王2ベースのキャラクタークリエイト搭載

個人的に一番嬉しかったのがキャラクタークリエイト。コーエーテクモが開発した仁王2をベースにしたシステムが搭載されているため、かなり細かくマイキャラクターをデザインすることが可能だ。

鼻や目、頬の形や角度だけでなく、身長に体格とこれでもかというぐらい数値を調整することが出来る。テンプレートで用意されているデザインの出来が元々良いため特に手を入れなくても見栄え良いキャラクターの作成も可能だ。

キャラメイクはゲームを進めていくことでいつでも作り直しが出来るようになるのも嬉しい仕様。

からくりを駆使して戦いやすい戦場を自分で作れ!

ワイルドハーツの一番の特徴はやはり『からくり』だ。

プレイすると分かるのだが、ワイルドハーツで戦うことになる大型の獣がとにかくやたらめったら移動する。もちろんペイントボールで居場所を把握したりなどの手間はないのだが、ちょっと戦っては広いマップ間を移動される中でプレイヤー側の移動速度はどうにも遅い。(これは調整ミスしてるのでは…)と感じてしまった中、解決策となったのがワイルドハーツ独自システムとなるからくりだ。

からくりは大まかに、

  • 戦闘中のアクションとして使用する基礎からくり
  • 戦場の便利施設となる龍脈からくり

の二種類が存在する。

龍脈からくりで狩りをより便利に

龍脈からくりは戦場に自由に配置できる施設型のからくりだ。コストの許す限りほとんどの場所に設置をすることが出来、取り壊しや再配置にもリソースは消費されない。この龍脈からくりを使うことで獣狩りがどんどん快適になっていく。

例えば獣狩の幕屋という龍脈からくりを設置するといつでもマップを開いて幕屋の位置までファストトラベルようになる。予め大型獣の巣穴に幕屋を設置して、逃げる獣より先回りして待ち構えることも可能だ。また、よく使う素材を回収できるポイントに幕屋を設置し、素材集めに利用してもいいだろう。

飛葛という龍脈からくりではA地点とB地点を結ぶジップラインを引くことが出来る。戦場はかなりの高低差かつ入り組んでいるため、地形を無視して移動できる飛葛は最後まで使うことになるはずだ。

設置上限となるコストは探索したフィールド中各地に存在する龍脈を強化することで増加する。強化に必要な素材は獣の狩猟後のクエスト報酬だったり探索で入手が可能だ。

  1. 龍脈からくりを設置して獣狩りの効率を高める
  2. 狩りの報酬で龍脈を強化する
  3. より多くの龍脈からくりを設置して更に効率アップ

のサイクルが非常に面白い。

ワイルドハーツ からくりの種画面

新しいからくりはメニュー画面のツリーから習得可能。習得に必要なポイントは狩りで入手可能だ。

基礎からくりで映え&強力なアクションを

基礎からくりは主に戦闘中に使うことになるからくりだ。

という基礎からくりを使えば、戦闘中に箱を出して敵の攻撃の盾として使ったり、その箱に乗って強力なジャンプ攻撃を放つことが出来る。ちょっとした崖なら匣を使ってらくらく飛び越えることも可能だ。

という基礎からくりを使えば瞬時にトランポリンを出して跳ねて敵の攻撃を避けることが出来る。通常のローリング回避よりも無敵時間が長く、敵の攻撃に合わせて発で飛び込み相手の攻撃を避けつつこちらがラッシュをかけるなんてことも出来てしまう。

またストーリーを進めていくと連結からくりというものを習得していく。匣を6個並べると巨大な壁に変化し敵の突進攻撃を防いだり、発を3個並べると巨大なハンマーに変化し飛んでいる敵を打ち落としてダウンを取ったり等、攻めにも守りにも使える面白いシステムだと感じた。

基礎からくりを使うためには『からくりの糸』というコストが必要だが、戦場各地ですぐ回収できるうえ敵を攻撃することでも糸が溜まっていく。出し惜しみせずに使っていけるのは貧乏性の自分に取って非常にありがたかった。

マルチプレイの程よいゆるさ

ワイルドハーツは最大で三人までのマルチプレイに対応している。クロスプレイに対応しているため、PS5とPCなどのゲームハードを跨いだ強力プレイが可能だ。

ホスト側はクエスト開始時だけでなく、戦闘中でも気軽に他の人に救援を出すことが出来る。始めはソロで練習がてら挑戦しつつ(これは勝てなさそうだな…)と感じたら救援を、と好きなタイミングで呼べるため非常に敷居が低い。
ゲスト側はクエスト開始時のマッチングだけでなく、探索中に点在している門から他の人の世界にヘルプに入ることも可能。採取素材を回収しつつ適度な所で救援へ、といったプレイが出来るようになっている。

他のプレイヤーとはエモートやスタンプでコミュニケーションを取ることも出来る。個人的には十字キー下入力での定型文で会話が非常に使いやすかった。いちいち定型文を選ぶ必要がなく、その場にあった言葉を伝えることが出来る。

設置した龍脈からくりはゲストも使うことが出来るため、事前にちょうどよいポイントに幕屋を設置していると全員が恩恵を受けることが出来る。ゲストで参加する時には(この場所にこのからくりを設置しておくとショートカット出来るんだなぁ)なんて考えながらプレイしても良いかもしれない。
余談だが、自分が設置していた干し台にて丹精込めて作っていた干し肉が他のフレンドに持っていかれてしまった…悲しい。

からくり周りにマルチプレイの欠点が…

現段階でのレビューになってしまうがマルチプレイに気になる点が一つ。

マルチプレイの際にはホストとなったプレイヤーの世界に他のゲストが訪れるという形になる。そのためホスト側が設置した龍脈からくりも共有して使うことが出来るようになっている。もちろんゲスト側は設置してあるからくりを勝手に壊すことは出来ないため、嫌がらせを受けることもない。
また、ゲスト側も自由に龍脈からくりを設置できることが出来るため、ホストが知らなかった道へのジップラインを開いてくれたり「こんな使い方があるのか!」と感心することも。

但しこの機能が曲者。
ゲストが設置した龍脈からくりはホスト側の世界にずっと残り続けてしまうため、龍脈からくり設置コスト制限で本来置きたかったからくりを設置できなくなってしまうことも。もちろんからくりを破壊すればいいだけなのだが、設置したからくりを破壊するためにはその場所まで足を運ぶ必要があるため、悪意を持って変な場所にからくりを大量に設置してやろう、という人が居ると為す術がなくなってしまう。

幸いにもマルチプレイをする前にホスト側が龍脈からくりを設置してコストを使い切っていれば、ゲストも龍脈からくりを設置できないためどうこうされる心配も無くなるのだが、そうすると今度は手軽にホストが出来なくなってしまう。

マップに配置した龍脈をいつでもどこでも破壊できる、もしくはゲスト側が設置した龍脈からくりはクエスト完了後に自動的に破壊される、などの処理次第で解決出来るはずなのでこれからのアップデートに期待したい。

狩りゲーに飢えてる人は是非触ってみて欲しい

プレイして10時間という短い時間でのレビューだったが、購入を悩んでる方に少しでもワイルドハーツがどんなゲームなのかが伝わっていれば幸いだ。

一時期たくさんの種類のゲームが出ていた狩りゲーというジャンルだが、最近では本家本元のモンスターハンター以外にあまり元気なIPが無い中でお出しされた本作。あまりに宣伝を見なかったため不安だったのだが、EAPlayProでの先行プレイで遊んでみると良い意味で期待を裏切ってくれた。

2023年2月時点で毎月ごとの大型アップデートも予定されているとのこと。狩りゲーに飢えているプレイヤーは是非遊んでみて欲しい。

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